瞳
日本人の目が
真っ黒だなんて
そんなものは日本を見た事のない
外国の人が言う事だ
「おはよう」
ほら彼の瞳も
茶色がかってる
個性?
特徴?
そんなものはないけれど
あたしにとっては特別な目だ
「・・・おはよう先生」
「随分と眠そうだな」
「うん昨日なんか寝付けなくて」
目を開けようとしても
目蓋がいつもの三倍ぐらい重たくて
目を擦ってみても視界は暈けたまま
背伸びをすると
読みかけの本に手をぶつけた
その衝撃で体を上げる
「ふわぁ・・・」
「もう少し寝るか?」
先生に
押し倒されて
まだ
あたしの
体温が残る
ベッドに
背中が沈む
本はベッドから落ちてしまった
朝陽が
キラキラ
眩しくて暖かい
あたしを見る先生の目も
ほらキラキラ
普通の目かもしれないけど
大好き
思わず笑みが零れる
「先生の目って綺麗だよね」
「は?」
「大好き」
「・・・お前さんの目も好きだよ」
目蓋に
唇を
乗せられる
そんなあたしの目も
茶色の無個性の瞳
だけど悪くないわよね
あなたと一緒だし
青い瞳
等
必要ないわ
おわり