忘れ咲き



愛だとか恋だなんて


変わりゆくものじゃなく


ただ君を好き


そんな風にずっとね









忘れ咲き












夢を見た。


遠い遠い、昔の夢。


あなたと、別れ別れになった夢。


その日、気づくと懐かしい河原に来ていた。


もうすぐ夕方になるその空気の中で、


昨日見た夢の続きを想像していた。




























「コジロウ、一緒にお弁当食べよ。」


「んー?おう。」



それはまだ、私が中学生だった頃。


私にはコジロウと言う友達がいた。


ちょっと弱気で、とても優しくて。


そんなコジロウに、私は恋心なんてのを抱いてた。



「なーに、またそんなパン持ってきてるの?」


「わりーかよ。」


「そんなのばっか食べてるから自転車もまともに乗れないのよっ。」


「はぁー?なんだと?」



毎日が、楽しかった。


楽しいとき、コジロウといるともっと楽しい気持ちになって、


悲しいとき、コジロウといると悲しみがだんだんと消えていった。



「…はい、お弁当。コジロウの作ってきたんだから。」


「え…マジで?」


「感謝しなさいよ。」


「おう!サンキュ〜!愛してるぜ〜!」


「ちょっ…は、離れろーっ!」








この河原は、あの日泣いた河原。


私が卒業と同時に引っ越すことになって、泣いた河原。


そして、コジロウの優しさを感じた河原。




「私さっ…卒業式の次の日さ…引っ越すの。」


「…はぁ?」


「ほ、ホントなんだから!カントーの外に行くの。…もうコジロウと…会えないんだから…。」


「………お前大袈裟だな〜…人はみんなこの宇宙にいるんだぞ?…だから、いつだって会えるよ。」


「……ふふっ…コジロウに似合わない言葉っ…。」



でも、優しい言葉。


その優しい声に、涙が溢れた。



「なっ…なんだ…と…………はぁ〜…何で泣いてんだよ…。」


「だ…だって……。」



私が止まらない涙を必死に止めようとしていると、


コジロウは私を、


ギュッと抱きしめた。



「ちょっ…コジロウッ…!?」



コジロウは、私が泣きやむように私を抱きしめた。


だけどたぶん、コジロウも悲しかったんだと思う。


震えた声で、自分の切なさも押し殺していたんだと思う。



「また、会えるって。」


「………………うん。」



これが、愛なんだろう。


この暖かさが、愛なんだろう。


たとえこれがただの恋だったとしても、


私はこれを愛だと名付けたい。








別れの日は、雨だった。


荷物が全て詰め込まれたトラックを背に、


この悲しげな空気を吸った。




「よ…よう、。」


「…お、おはよっ。」



ただそれだけ言うと、私は母に名前を呼ばれた。



「…また、会えるから……また…な。」



その、切なげな目をしたコジロウが、


やけに大人びて見えて、


私は、さよならさえ言えず、


傘を深く持ち、小さく小さく頷いた。




もう一度名前を呼ぶ声が聞こえる。


コジロウは、私を呼び止めようとする。


私は、ただ涙を流しトラックの荷台に乗り込んだ。



その暗い空間の中じゃ、コジロウの姿を見られなかった。










何かを求めるとか、


そんな形あるものがほしかったんじゃない。


ただ、コジロウを好きでいる。


そんな風にいれたらいいなって、ただそれだけだった。


































もう、夕方。


夕暮れの空が、優しく、悲しく私と川の水をオレンジ色に染める。


それに見とれるふりをしながら、


ずっとコジロウのことを考えていた。





孤独が押しよせる。


人恋しさをぬぐえる強さなど、


持てるのだろうか。













…?」












懐かしい声が、


聞こえた。


素敵な、幻聴?












「コジロウ…。」















だよな…?」













風が吹いた。


花と草が揺れた。


川の水が輝いた。




確かな声が、聞こえた。










振り返って、見上げた。



目に映ったその顔。



薄れていた記憶と、


消えかけていた思い出が零れ落ち、




忘れ咲いた。
















「コジロウッ……!?」



「……久しぶり、。」







その笑顔にまた、涙が溢れた。














人恋しさぬぐえる強さなんて、


いらないんだ、と。




あの時さよなら言えなくて、ごめんね。






今は、傍にいて。






あの、懐かしい恋を。


また、暖かい愛を。







愛だとか恋だなんて、


変わりゆくものじゃなく。




この愛情と恋心はあの頃と同じだった。




ただ好きでいる。


そんな風にいれたらいいなって思う。






また巡り逢えたこの景色は、


オレンジ色に輝き、揺れる。












愛だとか恋だなんて、


変わりゆくものじゃない。





抱きしめあって、それを、感じた。





形あるものは、求めない。


ただ君を好き、


そんな風に、ずっと…。




























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「GARNET CROW」の、
忘れ咲きです。
いやさ、この歌ね、
すごい風景思い浮かぶなーって思って
ってかこれ、
ポケモンじゃないーー!!(笑
あ、後、コトノさんは、
カントーに帰ってきたってことで。(笑

それよりさ、
いいよね、ガーネットクロウ。
…出逢いはコナンなんだけどね。
この人達の歌はさ…。
何て言うか…とにかくいい!
今時の歌手に好きなアーティスト少ないんだけど、
この人達は大好き。
私は君という光が一番好きですけど。


忘れ咲き/GARNET CROW



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